社会保険の適用拡大

社会保険の適用拡大とは?

今までは社会保険(健康保険・厚生年金保険)の被保険者対象外とされていた人が、これから対象者の範囲が拡大していきます。社会保険の適用拡大は、企業にも働く人にとっても、大きな影響を与えるものです。詳しく解説します

パートやアルバイトでも要件を満たす場合には、社会保険の被保険者となります!

適用の要件は?
☆従業員が51人以上の企業
・週の所定労働時間が20時間以上あること
・賃金月額が8.8万円以上(年収106万円以上)であること→この要件は10月撤廃
・学生でないこと
短時間労働者も社会保険の適用が行われることになり、すべての要件を満たした人が短時間労働者も被保険者となります。要件について、もう少し詳しくみていきます。

<週の所定労働時間が20時間以上あること>
週の所定労働時間は、原則、契約上の労働時間が20時間以上あることで判断します。したがって、残業など臨時の労働時間は含みません。ただ、週の所定労働時間が20時間未満であっても、実労働時間が2か月連続して週20時間以上となり、引き続き20時間以上見込まれる場合には、3か月目から社会保険が適用されるなど、実態の労働時間が重視されます。

<賃金月額が8.8万円以上であること>
賃金月額が8.8万円以上であることが必要です。時間外労働手当、休日・深夜手当 、賞与や業績給、慶弔見舞金など臨時に支払われる賃金、精皆勤手当、通勤手当、家族手当などは、含まれません。現状、最低賃金から計算するとこの要件はすでに意味を持っていませんので、10月に撤廃予定です。

<学生でないこと>
学生は、社会保険の適用対象外となります。ただし、卒業前に就職したり、卒業後も引き続き同じ会社に雇用される場合などは適用対象となります。


参考:従業員数のカウントの方法とタイミング

今までは社会保険の適用外であった事業者も会社のパート・アルバイト従業員が、適用拡大に該当して本来なら社会保険に加入させなければならないのに、そのままになっているケースも散見されます。お早めにご確認いただくことをおすすめします
段階的に従業員規模の要件が拡大されていきますが、ここで注意したいのが、従業員数のカウントの方法と、カウントのタイミングです。
一般的に「従業員数」というと、その企業に雇用される正規従業員をはじめ、パート・アルバイトなどすべての労働者をカウントします。しかしながら、社会保険の適用要件を判断する従業員数をカウントする場合には、その会社の常時使用する労働者数ではなく「社会保険の被保険者数」で判断します。社会保険の適用対象にならない短時間労働者はカウントされません。
また、事業場ごとにカウントするのではなく、同一の法人番号である法人ごとの被保険者数で判断することになります。
従業員数の変動が多い会社などは、どの時点での従業員数をカウントすればよいのか、悩むところです。月ごとに従業員数の増減がある場合については、「直近12か月のうち6か月で基準を上回った段階」で適用対象となります。ここで注意したいのは、適用対象となった後に、従業員数が適用従業員規模を下回っても、原則として、引き続き適用されるということです。

社会保険の適用拡大が与える従業員への影響は?

適用拡大による雇用や賃金への影響は、慎重に見極める必要があります

社会保険の適用拡大は、従業員にどのような影響を与えるでしょうか。そもそも、社会保険適用拡大の背景には、多様な働き方が進む中でも、すべての世代が安心して働き、老後の安心を確保するためにあります。働き方の形態にかかわらず充実した社会保障の仕組みを強化することを目的としています。

さらに、今後の人口減少社会に備え、夫の扶養に入っている主婦層などの就業促進も目的にあります。社会保険の適用拡大により、扶養内で働くパート・アルバイト従業員の労働にも大きく影響が出てくるでしょう。

社会保険加入を希望するパート・アルバイト従業員のメリット
適用拡大に伴って、パート・アルバイトなどの従業員が、新たに社会保険に加入することのメリットはどのようなものでしょうか。

厚生年金保険に加入することで、報酬比例の厚生年金として、将来の年金受給額が増える
病気やケガの後遺症で生活や仕事などが制限されるようになった場合、障害厚生年金が給付される
万が一、亡くなった場合は、遺族に遺族厚生年金が支給される
健康保険では傷病手当金や出産手当金の受給が可能になる
保険料を会社と自身で折半になるので、現在、国民年金や国民健康保険に加入している一部の人は、保険料が安くなることがある
夫の扶養などに入っているパート・アルバイトの場合、社会保険上の扶養は、年収130万円以内とされています。今回の改正によって、会社が適用拡大の基準に該当する場合は、年収106万以下が扶養の範囲となります。

社会保険に加入することになれば、「社会保険料を支払うと手取りが減るといった心配をされる従業員もいます。とはいえ、社会保険料の負担が多くなると言っても、扶養範囲の上限を超えて働くことが可能であれば、収入が増えるため、デメリットにはならないでしょう。

社会保険の適用拡大が与える企業への影響は?
社会保険適用拡大により、企業にどのような影響を及ぼすのでしょうか?一つは社会保険料の企業負担の増加です。また、企業の採用や雇用のあり方、労働時間の見直しも含めて、労務管理に関する負担も増加するかもしれません。


会社にとっても、従業員にとっても大きな影響を与えます。とくに保険料の企業負担は、資金繰りにも影響を与えます。しっかり準備をすすめましょう

さらに適用を拡大へ!
従業員数の条件が2027年10月から36人以上、2029年10月から21人以上、2032年10月から11人以上、
そして2035年10月からは10人以下の企業も上記条件の対象となります。

   (詳しくは当事務所へお問い合わせください)

活動

活動名

ここに活動の説明が入ります。

ここに活動の説明が入ります。

ここに活動の説明が入ります。